Q.吸入副腎皮質ホルモン剤の副作用,嗄声や口腔内カンジダを予防する方法は?

吸入直前に軽くうがいをして口腔をしめらせ,吸入直後のうがい(のど)・口すすぎ,そして軽く水分をとり口の中にある薬剤を取り除きます。

副腎皮質ホルモン剤は,吸入後に,口腔内に残留した薬剤が原因となり,口腔内カンジダ,咽頭痛,嗄声などが起こることがあり,口腔内に残留した薬剤を飲み込んで食道カンジタがおこることがある。予防は口腔内に残留する薬剤量を減少させ,残留した薬剤を取り除く方法を考慮して,吸入直前に口腔をしめらせ(口腔内残留する薬剤量を減少),吸入直後のうがい(のど)・口すすぎ(口腔内に残留した薬剤を取り除く)を励行,そして軽く水分をとること。外出していてうがいが出来ない時は,飲み物などで口をゆすいで飲み込んだり,唾液をティッシュにはきだしたりします。また,食前吸入すれば,うがい・口すすぎでとりきることが出来なかった口腔内に残留する薬剤を食事により取り去ることができる。口中に残った薬を飲み込んでも,よほど大量に使用しないかぎり消化管からほとんど吸収されません。吸収されてもすぐに肝臓で分解され,全身への影響はほとんどありません。

作成年月日:2011.2.15
【医薬品情報管理室, 学術チーム】