Q:プールで新型コロナウイルスはうつりますか?

感染の可能性を100%否定はできませんが、プールで新型コロナウイルスに感染するリスクは極めて低いと言われています。定められた塩素濃度を保っておけば、水中でのウイルス感染は十分に防げると言われいます。

塩素濃度は文部科学省や厚生労働省の衛生基準で、「遊離残留塩素濃度0.4mg/L~1.0 mg/L」と決められています。水道水は、水道法で「蛇口での残留塩素濃度を0.1mg/L以上保持すること」と決められていますので、かなりしっかりした濃度で衛生的に管理されているといえるでしょう。

15~30秒で菌を殺すのに必要な塩素濃度
0.10㎎/Lで死滅 チフス菌、赤痢菌、コレラ菌、ブドウ球菌
0.15㎎/Lで死滅 ジフテリア菌、脳脊髄膜炎
0.20㎎/Lで死滅 肺炎双球菌
0.25㎎/Lで死滅 大腸菌、溶血連鎖球菌
0.40㎎/Lで死滅 アデノウイルス

プールの場合は、プール内にいる時ではなく、「プールの外」での行動を注意すべきです。まず、着替えるときの更衣室は“密”になりやすい環境です。隣との間隔も狭く、設計上、知らない人との接触を避けにくくなっています。そうした場所は換気をして、会話を避け、できるだけお互いにマスクをすることが大切です。着替えたあとのドライヤー使用もできたら控えたほうが良いでしょう。プールサイドでは、常に人が行き来しています。人気の遊具周りも危ないですが、特に気を付けたいのは「売店」で、食べ物やドリンクを扱う場所に多くの人が群がり、飛沫の恐れがあります。水につかる環境なので、マスクを外しっぱなしにしがちな上、解放感から普段よりも心がけが甘くなってしまう恐れがあります。また手すりなどもあまり触らないようにし、触った場合は顔などを触らないように気を付けることは、他の場所と同じです。

作成年月日:2020年8月17日