就学前に3種混合ワクチンの追加接種を勧められました。どうしてですか?

学童期以降の「百日咳」に対する免疫の維持のためです。百日咳は乳児期に感染すると重篤化する可能性が高い感染症です。百日咳のワクチンは一生効果が続くものではなく、たとえ百日咳に感染してもその抗体効果も一生は続きません。そこで、ワクチンの効果が下がる6歳くらいから効果の低下を補うために自費になっても就学前の追加摂取が推奨されているのです。

現状では、四種混合ワクチン定期接種が合計4回、行われています。推奨の接種時期は、2歳までに4回の接種が終了することとなっているので、大半のお子さんでは2歳までに、4回接種が完了しています。その結果、百日咳のワクチンの「抗体価」が、学童期(小学校)に上がる頃までに低くなってしまい、再び百日咳にかかりやすくなる恐れがあるからです。
小児科学会では(2018年8月1日版)、就学前に1回目の追加、学童期に2回目の追加任意接種を推奨しています。こうすることで、百日咳ワクチンとして合計6回の接種を受けられ、百日咳に対する免疫が長期にわたり維持されることになります。