味覚障害で胃薬プロマックをもらいました。どうして効くのですか?

a-1味覚を感じるのは、舌の表面にある味蕾(みらい)という文字通り花の蕾(つぼみ)の形をした微小な感覚器官です。

味覚障害を引き起こす一番の原因としては、ミネラルの亜鉛不足です。その他にも味が濃い食材の過剰摂取や、タバコの吸いすぎなどにより生じる場合もあります。
味蕾という細胞は、短い周期で新しく生まれ変わっており、そのためにはたくさんの亜鉛を必要とします。つまり、亜鉛が不足すると細胞が生まれ変われなくなってしまい、味覚障害を引き起こしてしまうのです。

本日処方を受けられた、プロマックはご質問に書かれている通り、胃薬でもあります。プロマック錠の成分ポラプレジンク1錠中には亜鉛が16.9mg含有されており、味覚障害時の亜鉛不足を補う目的で処方されています

味覚障害はすぐには治りません。しばらくプロマックを続けて服薬することになるかと思いますが、頑張って内服治療を続けて下さい。

作成年月日:2016.12.1

【倉敷店 医薬品情報管理室】


 

味覚障害と一言でいっても症状は様々です。以下に代表的な症状を記載します。


★味覚減退・消失

味の感じ方が鈍くなったり、味を感じなくなったりする

★異味症

本当は甘いのに、苦く感じるなど違った味を感じる

★自発性異常味覚

口の中に何もないのに苦味や渋みなどを感じる

★解離性味覚障害

ある特定の味(甘味など)がわからない

★悪味症

何を食べても嫌な味になる


 

Q.亜鉛過剰症はないのか?

金属亜鉛2g以上の摂取で毒となりますが食材に含まれる亜鉛は、多くてもわずか10%ほどしかなく、その10%もすべて吸収されるわけではないので、食材から取り入れる亜鉛は安全です。


亜鉛の効果的な摂取方法は?

1 クエン酸、ビタミンCと一緒に摂る
 レモンなどに含まれるクエン酸と、ビタミンCが亜鉛を吸収しやすい形に変えてくれます。
2 アルコールと一緒の摂取は避ける
 アルコールを分解するときに、アルコール分解酵素という酵素が働きます。この働きにも亜鉛が使われるので、お酒を飲むときは、普段より多めの亜鉛の摂取を心がけてください。